8月31日午前10時40分ごろ、奈良市春日野町の春日大社(国史跡)から、職員が灯籠(とうろう)にペンキのようなものがかけられた汚れを見つけたと、奈良県警奈良署に通報があった。同署は文化財保護法違反の疑いで捜査を始めた。
署によると、汚れが見つかったのは、春日大社境内にある総宮神社の東側正面に立つ灯籠2基と、その近くにある寿月観という建物の東側正面の灯籠2基。いずれも石製の支柱の下方に、赤いペンキのような直径5~7センチ程度の円状の汚れがあった。
春日大社の中野和正権禰宜(ごんねぎ)(56)によると、定期巡回をしていた職員が8月30日午後4時半ごろ、総宮神社の灯籠の汚れに気付いた。翌31日午前7時20分ごろには、警備員が寿月観の灯籠にも汚れがあるのを発見したという。
中野さんは「灯籠は時代で形や様式が違い文化を刻んできたもの。非常にさびしく残念な思いだ」と話した。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル